足立典正画集


 このページでは、2006年のカレンダー、足立典正画集(2005年カレンダー)を紹介致します。
 絵のオリジナルにつきましては、売れてしまっているものもありますが、
ご希望の方は典正氏に直接お問い合わせ下さい。

●2006年カレンダー 川のある風景

澄んだ流れが人々の暮らしを潤し、時には憩いの場になりました。
場所によって姿かたちを変えながら、川はいつの時代にも
私たちに何かを語りかけてくれます。


【光につつまれて】水窪川

旧佐久間町相月のJR飯田線の鉄橋。
清流のなかにゴロゴロした石が点在し、淵の水は深いエメラルド色を湛えています。


【川の流れに】天竜川

鹿島橋と天浜線の鉄橋が架かる旧天竜市の入り口。
天竜川はここから大きく蛇行して川幅も広くなり、下流へと向かいます。


【ゆっくりと街は暮れる】馬込川

浜松市の市街地を流れる馬込川の両堤には、街の中心地にもかかわらず季節を感じさせる風景が見られます。


【夕陽に想う】原野谷川

袋井の市街地を原野谷川は東西に流れます。広愛大橋から西を見ると黄金色に染まる川の流れの上に夕陽が望めます。


【夢の架け橋にて】天竜川

船明のダム湖として豊富な水量を湛える相津付近の天竜川。夢の架け橋の少し上流には漕艇場があり、ボートを練習する姿も見かけられます。

●足立典正画集(2005年カレンダー)


画集表紙

一月 
二月 
三月 
四月 

温(ゆたか)

高林薬局


ファミリー

ミゼットに乗って

五月
六月
七月
八月


晴耕雨読


澄み渡る風

九月
十月
十一月
十二月


十二月の作品 高原に風が吹く


高原に風が吹く

信州の八ヶ岳、野辺山には高原の広い場所にポツンと一本の「やまなしの木」と呼ばれる木が立っている場所があります。朝まだ明け切らぬ時闇に垣間見た風景は、そこに何も口を出せない程の威厳を感じました。風が吹こうが、雨が降ろうが雪が積もろうが…、そこにただ一本立っています。ただ立っているだけなのですが、存在の大きさに圧倒されました。



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十一月の作品 朝もやの風景


朝もやの風景

何も考えずに車を走らせていた時、何故か渋川の「鈴木家」に辿り着きました。今では誰も住んではいないとの事ですが、奥には山羊小屋があって、朝もやの中をニワトリがかけて来そうな、茅葺の家と共にずっと昔からそのままの暮らしがまだ続いているような不思議な錯覚を覚えた場所でした。建物にはその時代に生きてきた人達や営みが封印されているのです。



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十月の作品 リープリング


リープリング

ケーキ屋さんは夢を売るお仕事だと思いますが、ここはまさに木製のドアを開けた瞬間から夢が広がっていくのです。お菓子の国に来たような感覚、沢山のケーキ、クッキー達、そのすぐそばで職人さん達が作っているのも見ることが出来ます。「一個食べたい、ボルボローネ…」若くて情熱に溢れたご主人とお見せのスタッフの方々の笑顔はいつも最高ですね。



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九月の作品 みその湯


みその湯

空を見上げると、高いビルや電線が目に付きます。空の上にはふわふわ雲が流れています。しっっば中に懐かしいお風呂屋さんの煙突を見ると、ジーン…とするのはボクだけではないでしょうね。銭湯の中には懐かしいお店の宣伝付きの鏡や、富士山の絵、見慣れた顔、いつもの背中が見えます。郷に入れば郷に従え、常連の人々と仲良くなると、風呂は特に楽しいものです。



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八月の作品 阿多古館の夕陽


阿多古館の夕陽

天竜の山間深くにある元旅館をやっていたお店です。夕方近くになると「カナカナカナ…」とヒグラシが一斉に鳴き、賑やかだった当時を呼び起こすかのような雰囲気さえ漂わせます。表の顔も好きですが、何といっても裏側のこの風景には、子供の頃の記憶が重なってしまうのかもしれません。二階の洗濯物干し場で真夏の花火や、夜空の星を見上げた事は切ない記憶です。



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七月の作品 光の道を行く


光の道を行く

娘が教えてくれた、大切な宝物のような場所。「切り通し」と呼ばれる木の林で自然にできたトンネルには、日中でもあまり陽は射さないのですが、この日は見事に光のシャワーを見せてくれました。この場所を見ていると、自分の生きる道を考えます。どんなに長く暗い道程だろうと、その先には必ず小さくとも光が見るのです。そこをゆっくり一歩ずつ歩いていこうと思います。



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六月の作品 澄み渡る風


澄み渡る風

この時期、ボクは必ず「水田」を描くのです。 身近にあり過ぎて、何でもない程何気ない風景は驚くほど心に訴えてくるものがあります。最近は開発が進み、今まで無かった場所に大きな建物が「ドーン!」と出来、ちょっと前の風景は姿を消しました。無くなって初めて気が付きます。
「確か以前ここは、田んぼだったよね。」無くした蛙の声は二度と戻りません。



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五月の作品 晴耕雨読


晴耕雨読

晴れた日は仕事に精を出し、雨の日は勉学に励む…。そんな生き方に、自然と共に生きるつつましい姿がみえてくるのです。現地で絵を描くボクにとって、天気はいつも大切なものなのですが、夏の暑さや冬の寒さはこたえます。雨の日もスケッチには出られません。自分ではどうしようもない、人間の及ばない力を前に素直に生きて行く事も、ごく自然な姿だなあと愛しく思えます。



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四月の作品 ミゼットに乗って


ミゼットに乗って

小さいけれど働き者!「バタバタ、バタバタ」と音をたてて、ちょこちょこ走りまわります。僕の子供の頃のヒーローの、このミゼットは、今は殆ど畑の真ん中で「日向ぼっこ」をしています。僕はそんな姿がとっても好きで、でも切なくて…。今の時代にだって「早く走らなくても良い事」があってもいいですよね。



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三月の作品 ファミリー


ファミリー

コブシが咲く頃には、もう「春」の訪れを告げる鳥も鳴きます。大活躍した冬物のセーターを洗濯して干して、「お疲れ様、ありがとう」。自宅の何気ない風景を絵に描いてみました。何でもない風景が、何気なく幸せに感じられる一瞬ってあるのです。当たり前のように家族がいて、当たり前のように、そこに普通の風景があります。



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二月の作品 高林薬局


高林薬局 (積志町)

二俣街道沿いにこのお店はあります。ボクの子供の頃にも、近くに必ずあった薬屋さん。高林薬局さん程立派な建物では無かったけれど、お腹が痛いときには胃薬を、風邪を引いた時には風邪薬を。ちょっとしたケガをした時には「赤チン下さい!」とお使いに行ったっけ。そうそう、富山の薬売りさんも来たなあ…、でもいつも頼りになるのは近くの薬屋さんでした。



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一月の作品 温 (ゆたか)


温 (ゆたか)

陽だまりには、何ものにも代えがたい幸せがあります。人間の文明が作り出した暖房器具には無い、温かさと、豊かさと、優しさがあります。この家を包んでいる陽だまりには、ゆったりと心地良い時が流れ、まるでおばあちゃんの膝の中にいた頃や、庭の草花を見ながら猫や鶏と遊んだ時の事を思いだします。陽だまりには確かに温(ゆたか)なぬくもりがあったのです。



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このページは足立典正氏本人の許可を得て、掲載しています。


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